2万kmという響きで蘇る少年時代

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入場券で電車に乗りまくってた

中野駅近くの歩道橋から高円寺駅方面を撮影。特急あずさ(1980年)
わざわざ架線を被らせてヒドイ写真だけど、左端に写る黄色い東西線が懐かしい

小学生時代、俺は東京都の中野というところに住んでいた。当時の国鉄沿いの小学校に通っていて家も遊び場からも常に電車が見える環境で育ったせいか、電車が好きなガキだった。少なくとも高校に入る前までは。
小4の頃(1979年)中野駅で買った入場券で、朝から友達と関東中の電車に乗って夕方までに帰るような事をしていたくらいだ。今みたいに電子化されたSuicaなんかじゃないから何時間も入場券でウロウロしてたなんて出る時には分からない。
ある日、上野駅のホームで特急を撮影していた時に、優しい運転手さんが『出発の時間まで中に入って撮ってもいいよ』と運転席に入れてくれた時は本当に冷や冷やした。
中野駅の入場券で上野駅まで来てるんだから💦
「早く出よう」と言わんばかりに、友達が俺の背中をぐいぐい押してくるんだけど、俺は平静を装い、その場を取り繕うと逆に運転手さんと長話になって自分でも困ったw

初めて買った文庫本、『時刻表2万キロ』

その後千葉に引っ越し、たぶん中学1年の時(1982年)、ふにゃふにゃの小さな文庫本を読む父の真似をして、人生で初めて手にした文庫本がある。それが宮脇俊三の『時刻表2万キロ』だ。

なんともユーモラスなカバーイラストと電車好きが読めそうな題名が気に入って買った訳だけど、オレ的に衝撃だったのが、本の最後に著者である宮脇俊三さんの住所が書いてあった事! 著者名は分かるとして、普通は出版元の会社住所じゃないですか。それがこの本の場合、個人宅の住所が書いてあったんです。
著者と接点を持ちたかった俺は翌年、その住所に年賀状を送った。ワンチャン返事を期待して😅
(アイドルにファンレターを送る心理みたいなもんかな)
今思えば迷惑な話だし厚かましいわけですが、そしたらなんと、宮脇俊三さん直筆の返事が返ってきて超喜んだのを覚えている。こういう人は何百何千という年賀状が届く人だろうに…
きっと宮脇俊三さんは、あわよくばと小躍りする少年の心情を分かったうえで応えてくれたのだろう。
そしてこれは、俺にとって『自分で考えて行動し成功する』というプロセスの初めての経験だったかもしれない。

気になって宮脇俊三さんの事を調べてみたら、残念ながら2003年に亡くなっていた。
そもそも『時刻表2万キロ』が発売された当時の宮脇俊三さんが今の俺より年上なのだから仕方ないけど。
宮脇俊三 Wikipedia
何度か引っ越しをしているし40年近く前の年賀状というのもあり、もちろん捨ててはいないが宮脇俊三さんの年賀状を今すぐに見つけられないのが残念だ。

競合他社から出版するとなると今の会社にいることは筋が通らない

なぜ『時刻表2万キロ』に自宅住所が書いてあったのか、そのヒントがWikipediaの中にあった。

~~ 中略 ~~
1978年(昭和53年)6月30日 常務取締役編集局長を最後に中央公論社を退社。
退社理由としては『時刻表2万キロ』の上梓に際して生じた自己矛盾を挙げている。編集者として他の作家の出版企画を却下することも多々あった手前、自分が所属する会社から自著を出版するわけにはいかなかったが、かたや競合他社から出版するとなると今の会社にいることは筋が通らないという理由である。

『時刻表2万キロ』は中央公論社を退社して出版した宮脇俊三さんのデビュー作のようで、きっと上記のような理由から製本出版は個人では出来ず河出文庫となるが、全責任は個人で持つみたいな?なんとも凛とした筋を通す、いかにも大酒飲みの文豪っぽい感じだ。

それにしても宮脇俊三さんってとんでもない方だった。東大出て頭はいいし『鉄道』という趣味を世に確立させた第一人者。さらに、この本をきっかけに『いい旅チャレンジ20,000km』という1980年(昭和55年)から10年間行なわれた日本国有鉄道(国鉄)のキャンペーンまで開催されている。小6の頃に同名のTV番組があって見ていた。
そうか、この本が1978年に先に出版されて1980年から『いい旅チャレンジ20,000km』キャンペーンが始まったのか。
いい旅チャレンジ20,000km Wikipedia

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